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骨盤検査方法

骨盤は脊柱や他の関節などと連動する複雑な動をします。

例えば、仙骨と腰椎の5番は連結し寛骨も大腿骨と結ばれていますので、何れかの機能低下ならびに異常な運動は、互いに影響を及ぼします。
このように多様な動きを理解し手技に移る事が大切です知りましょう。

寛骨・仙骨の運動や、上前腸骨棘や上後腸骨棘の位置などの触診での検査が重要となります。

前方後方回旋テスト

この方法は、患者さんを立位の位置で、上後腸骨棘を触診し、立った状態からゆっくり前屈(体を前に倒す)しても らいったり、後屈(後に反らす)してもらう事で上後腸骨棘の左右の動きを比較していきます。

正常な仙腸関節なら左右の上後腸骨棘は同時に動きますが障害があると、 機能低下している側の上後腸骨棘は非対称に動き、可動性が減少している側が高くなりるか低くなります。

高くまたは低くなった側 が機能障害をおきているのか、反対側の障害により見かけ上そう見えるのか識別が必要となります。

つまり、右が上がったの、 それとも左が下がったのかを明確にしていく必要があります。

運動テスト

このテストは関節運動可動域を自動や他動で行い評価していきます。

代表的なものがSLRテスト(腰痛の一般的な診断法を参照) です。

挙上側(片足を挙げる)の寛骨は後方に回旋して、反対側の寛骨は自然と前方に回旋されます。

この時反対側の臀部に痛みがあれば、 前方回旋異常の示す手掛かりとなるのですが、股関節や脊柱からでも同様の症状が引き起こされる場合がりますので、識別が必要とされます。

仙腸関節テスト

仙腸関節の異常や付着する靱帯の損傷を評価するために、患者さんをうつ伏せにして、仙骨を手技で加圧し仙腸関節の機能障害をテストします。

次に仰向けで術者は両手を交差し上前腸骨棘へ圧を徐々に加えていき、前方の靱帯損傷を確認します。

側臥位(横になる)で寛骨に対し術者が両手で 前後の回旋を加えて仙腸関節機能障害を評価していきます。

その他検査法

その他に副運動などを加え機能的な異常を判定し、それに対して手技を加えていくわけであります。

歪みがある場合の手技による矯正法をご紹介

寛骨が後方に回旋していると仮定すれば、患者さんを側臥位にして術者は患者さんの正面から骨盤の前後(腸骨稜と鼠頚部)から両手 を使い反対側に回旋の応力を加えていきます。
また、うつ伏せにして、股関節を伸展(後に持ち上げる)させます。
これは片方を寛骨にあて、もう片方の手で膝頭を抱え込んで寛骨の前方への回旋運動を助長していきます。

寛骨が後方に回旋していると判断された場合のもう一つの方法は、患者さんを側臥位にして患足を屈曲(前に曲げる)した状態から、術者は両手で寛骨を後方に回旋する応力を加えていきます。

詳細は仙腸関節の検査において解説しています。

自宅で出来る方法

まず、ベットの上に両足を伸ばした状態で仰向けになり、機能障害が生じて いる側の膝を曲げて両手で抱え込みます。

その状態でゆっくり両手を引き寄せていき、今度はゆっくり力を抜いていきます。この膝を 引く動作により寛骨の動きを正常にして、痛みの症状を軽減できるとされます。

立位ではテーブルを用意して(股関節手前くらいの物) 患足側の股関節と膝を曲げて、足をテーブルの上に乗せます。

この状態から両手で膝頭を抱え込み、ゆっくり引き寄せる感じで、体重を 前方に移動し、またゆっくり元に戻します。

これらはともに寛骨の前方障害に有効で、後方の障害の場合は、両手は使えませんので、 うつ伏せまたは、立位で患側の足をゆっくり伸展(後に反らす)していき、ゆっくり戻す動作を繰り返して機能障害を緩和補正していきます。