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整形外科での診断法

腰痛の識別にはいったいどのような検査がもちいられているのでしょうか?一般的に整形外科で行われている方法について見ていきましょう。

整形外科的疾患(背骨を構成している筋肉や骨)の異常などによって腰痛が生じているのではないかと疑って診察・検査されています。

痛みを引き起す原因は多種多様ですので、腫瘍や内科、泌尿器、婦人科疾患や動脈の異常など、腰痛と関係ないように思われるかもしれませんが、必ずしも筋肉や骨の異常だけが原因で引き起されるわけではありません。
そのため、検査には問診や理学所見 さらに画像診断をもちいます。

痛みの部位や種類や(疼き、ジンジン、キリキリとか)痛みの強さを確認 します。

痛む部位は診察の手掛かりになり重要で、上位腰椎(腰の上部)の痛みだと、筋筋膜性の腰痛など疑われます。

疼痛部位が広範囲である場合は前屈・後屈(前かがみ、後そらし)により、その部位を確認します。

夜間痛や安静時痛があるかどうか、 何もしないもっとも楽な姿勢で痛みがあるかどうか?痛みで目が覚める、夜に眠れないなど痛みがあるようなら内臓疾患が疑われますので、 精密検査が必要となります。

その他、どこが一番痛むのか、おじぎをした時か、それとも体を後に反らした時か、咳やくしゃみで痛みは増強するのかなど確します。
また、仕事の内容など生活状況も重要となります。

腰に負担の掛かるような仕事をしているのか、重いものや中腰の姿勢など多いかなども確認します。

理学初見(整形外科的テスト法)

どこを圧すと痛を感じるかを検査します。

背骨の骨(棘突起)やその間か、背骨の両端を圧すと痛むのか、お尻のあたり圧すと痛むか、または、仙骨を圧すと痛むのかなど調べます。

痛み誘発テスト(お辞儀)

真っ直ぐ直立に立った状態から、お辞儀をするように手を伸ばしながら前に倒していきます。

もっとも深くお辞儀をした時に、床と指先の距離を測定します。
また、体を前に曲げると、坐骨神経が引っ張られるとされ、椎間板ヘルニアがあると神経根を圧迫し、お辞儀はスムーズに行えなくなり、神経根が圧迫されている側の足に痛みが走ります。
そして、この痛みを和らげるために膝を曲げる動作が生じます。

側屈痛

これは、患者さんを直立させた状態から体を横に曲げてもらいます。

手はふととも外側(大腿外側)につけた状態で指と床との距離を測ります。

ヘルニアが神経根の外側にあるときには痛みが増強し自然と反対側に重心を置くようになります。

側屈の検査では、筋筋膜性腰痛が疑われる時に痛みを感じやすい部位です

SLR(下肢挙上伸展テスト)

SLRテストで痛みやシビレが出れば陽性です。このテストは、患者さんに足を真っ直ぐ伸ばした状態で仰向けに寝てもらい、片方ずつ膝を伸ばした状態のまま、術者は足を持ち上げ(下肢挙上伸展)痛みやシビレがでるか検査します。

下肢挙上で坐骨神経が牽引されて、ヘルニアなど整形外科的疾患があれば、腰髄神経根が過敏になり腰から足までの痛みやシビレが増強し、ある一定の角度以上に持ち上げることが出来ません。
なお、足を持ち上げた上体で、足首を前に倒すと、 さらに神経が牽引されるので、痛みやシビレが増強します。

SLRテストが陽性の場合は高確率で椎間板ヘルニアが存在すると されます。

ヘルニアで長期間圧迫されると腰髄神経根だけでなく筋力も低下してきます。椎間板ヘルニアのない人では、SLRテストでだいたいですが70~90度位は足を上げる事が出来ます。

但し、体が元々硬い人もいますので、SLRテストで50~60度位しかあがらない場合もあります。

もし椎板板ヘルニアがあれば、ある角度以上になると坐骨神経が伸ばされ腰から足、足先へ シビレや痛みが増強し、それ以上は足をあげる事は出来ないとされます。

FNS(大腿神経伸展テスト)

足にいく神経は坐骨神経の他に太ももから出ている大腿神経もあります。

この大腿神経が圧迫されていないかどうかみるための検査です。

FNSは患者さんいうつ伏せになってもらい、術者は足首をつかみ、膝を曲げていきます。

膝を曲げた状態で太もも(大腿)の全面を持ち上げていくと大腿神経が伸ばされL3~L4(腰椎3番~4番)にヘルニアがあれば痛みやシビレが増強するとされます。

パトリックテスト

腰や臀部に痛みは股関節に異常がある場合でも出ます。

パトリック検査は股関節の異常が原因で陽性になります。

患者さんに仰向けに寝てもらい、痛むほうの側を胡坐をかくような位置にもってきます(プロレスの四字固めのような形)次に膝の所を上から下に向って押していきます。
股関節に異常があると痛みが増強します。

画像診断

レントゲン

腰痛の単純X線像は通常、腰の正面と真横、右45度斜め、左45度斜めからの合計4枚撮影し、場合によっては腰を伸ばした時や曲げたときの状態から撮ります。

単純X線像で骨のとげや椎間板の機能不全、椎間板腔が狭くなっているなど、腰椎の骨または関節病変の推定が可能とされます

MRI

非侵襲的(レントゲンのように被爆がない)で、神経や椎間板なども 判定出来ますが、検査時間が30分以上はかかり、非常に高額なために医療設備の充実した病院でないと保有していません。

MRIは現時点で 最も有力は診断法として多用され、椎間板ヘルニアでは的確な画像を映し出すとされます

CT

コンピューターとレントゲン 断層撮影を組み合わせたものがCT検査です。

脊髄の通っている脊柱管をうまく映し出すので、脊柱管狭窄症などの診断に有力な手掛かりとされます。
また、C脊髄や神経根、椎間関節などのシャープに映し出すと言はれます。

ミエログラフィー

脊髄造影検査)腰から針を刺してヨードを 含んだ造影剤を注入し脊髄や神経根を撮影します。

脊髄造影検査での画像は鮮明であるため痛みの再現性や治療的観点から必要であるとされる。

その他、神経根造影、椎間関節造影など、特定部位に造影剤を注入し撮影する方法や、悪性腫瘍の転移を調べるために骨シンチグラフィーなどが用いられます。