日常生活で起こる筋筋膜性腰痛症
背骨の左右を走る筋を長背筋群のうち浅層のもを脊柱起立筋と呼びます。
脊柱起立筋は頚部から腰を通り臀部まで複数の筋肉により構成され、座ったり歩いたりなど普段の生活で 常に緊張・弛緩など運動をしていますので、この筋を酷使する事で筋膜性の痛み起しやすく、何らかの形で一度は経験すると言えます。
通常、腰に強い力が作用した時や、体の捻転で筋力のバランスが崩れた場合などがきっかけと考えられます。
例えば、引越しや草刈などで普段は使わない筋肉を使用した事が原因となったりします。
職場ではパソコンワークなど座りっぱなしなども原因となります。
立ちっぱなしや座りっぱなしなど同姿勢で長時間経過すると起立筋が疲労し異常収縮を起します。
起立筋収縮による炎症は、それに付着したり連動して働く他筋群にも影響を与える事になります。
原因がハッキリしている場合と、よくわからない内に腰が痛んだり違和感が起こる場合には 骨盤の捻れに起因していると考えられます。
脊柱起立筋は体表からでもはっきりと触診できる筋肉で、主に脊柱を伸展(伸ばす)し、背骨を骨盤上で保つ働きがあります。
背中の筋は長背筋群と短背筋群に分ける事が出来、この2種類の筋肉のうち脊柱起立筋を構成するのは長背筋群です。
長背筋群は、腸肋筋・最長筋・棘筋の三部からなり、痛みが生じるのはこれらの何れか、または、 複数の炎症が原因で生じます。
その他、腰椎棘突起の外縁部の痛みや圧痛のある腰痛は、短背筋群とよばれる、三部の筋(半棘筋・ 多裂筋・回旋筋)の炎症が原因と推測されます。
急性の症状は痛む場所に特徴があります。それは、骨盤より上部の左右もしくは片側に痛みを生じる事で時間の経過ととともに痛みが強くなります。
また、著明な圧痛部位や硬結がハッキリ認められることで、圧痛部位は広範囲に渡っていることも特徴と言えるでしょう。
動作時に腰が痛むかどうかです。
腰を反らしたり、前かがみにの動作時に痛みを感じるかや楽になる姿勢があるかなどポイントになります。
他の疾患でも安静時には痛みが治まるのが普通ですので、腰といっても、ヘソの位置より 上部付近が痛む場合は本症の可能性が高いと考えられます。
もし、動作時に痛みの変化がない、或いは楽な姿勢がないなどの場合は内科的要因も考えられます。
筋膜の炎症で痛む部位と、腎臓やすい臓など内科的要因による痛む部位が非常に似通っているからです。
施術法について
鍼灸と骨盤の矯正によるオリジナルな施術で筋膜性の痛みを改善させることが出来ます。
筋膜だけで、骨盤の歪みがによるズレが生じていない場合には、鍼灸単独だけでも効果はあります。
最も効果的で即効性のあるものは鍼灸だと言えます。
原因が筋肉の炎症でありますので、鍼灸により 患部の血流改善や筋弛緩など効果があります。
もし、骨盤機能に異常が確認出来ればオリジナル矯正と鍼灸の併用で改善させる事が出来ます。
通常は骨盤を触ることはないと考えられますが、痛みが長期化している場合には、骨盤検査から異常があるかないかの 判定は容易に可能となっています。
いつの間にか腰が痛む、その部位が臀部や腰の下部あたりで、重だるさも感じるなら仙腸関節面での滑走不全が生じている可能性がありませすので、適切な矯正で寛解します。
痛む場所を確認してみてください、上図にあるように腰からやや上部なら本症が疑われ、下部なら 仙腸関節に由来している事が多いと言えます。
自宅で出来る対処法
そのまま何もしなくても、数週間位で殆んどの筋膜炎症は消失しますが、どうしても痛みがつらいようですと、 消炎鎮痛剤や外用薬シップを患部に貼り付けて緩和する事が出来ます。
但し、長期間シップを貼り続けることは避けましょう。長期間、シップを貼り続けることで治りを遅延させる可能性があります。
姿勢が痛みの原因なら、軽いストレッチを継続して行うことも大切です。