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脊髄神経根の圧迫

腰の痛みとともに、踵で歩きにくくなったり、つま先足たちで歩くことが難しくなったり、排便や排尿がうまくいかなかったり 足がシビレれて歩くことが上手く出来ないなどの症状がある注意を要します。

それは、長期間、腰髄神経が異常や圧迫で侵されると腰痛や足の感覚だけでなく、足の筋力低下も生じ、手術やリハビリなどの治療を続けても回復不能に陥る可能性があるからです。

各種検査法の紹介

感覚検査は腰から出ている腰髄神経の支配領域を軽く触れたり、筆先などで触れる事により感覚を感じるかどうか左右の足(患足と健足)を確認します。

筋力検査は足首や膝関節に術者が抵抗を加え(足首を押えるなど)その状態からどれだけ力が入るかを左右の足を確認します。

例えば、第三から第四の椎間板ヘルニアでは第4腰髄神経根が圧迫され、この神経の支配する領域の感覚異常や筋肉鈍磨、筋力低下や腰痛をきたします。

膝蓋腱反射テスト

この検査方法は、患者やさんに腰をかけてもらい、下肢の力を完全に抜いて下腿を垂らしてもらい、打鍵器で叩打すると、足は自然と上がります、L4の神経根障害があれば、足が跳ね上がる動作は減弱もしくは消失します。

知覚検査

足の知覚(感覚)神経はL4からS1が支配領域であります。この検査でどの部位に感覚鈍磨が起きているか、どの神経から感覚異常が生じているか予測が出来ます。

第五腰髄神経根の検査方法

第五腰神経検査

この神経根が圧拍されると腰の痛みや下腿の外側から親指や足の甲付近にかけての知覚が鈍くなったりします。

第五腰髄神経根に何らかの異常や障害があれば、患足(悪い方の足)側が踵で歩くことが出来なくなるか困難になります。

毛先の柔らかい筆などで触れ、健足と患足で左右差を比較すれば容易に判定が可能です。長期間、神経障害が及べば足の親指や第二趾をそらす事が出来なくなるか、その力が減弱してきます。

筋力も低下していれば踵で歩くことが難かしく、これも左右を比較してみるとよくわかります。

第五腰髄神経根は最も侵されやすい部分の一つで、腰痛やヘルニアの発生部位としても有名であります。 この神経が侵される感覚鈍磨も生じます。

第一仙髄神経根の検査方法

第一仙髄神経根が圧迫されると、その神経支配領域である足の外側の知覚鈍磨が生じ、筋力低下があれば、足指を曲げる力が減弱して、つま先足で立つ事が難かしくなります。

アキレス腱反射検査

第一仙髄神経検査

アキレス腱をハンマーで叩くと、星状なら足首が伸びます。異常があればアキレス腱反射がなくなり陽性となります。

また、足指を曲げる力も低下すれば、つま先足立ちでの歩行が困難か不可能になってきます。左右の足を検査すれば容易に判定可能であります。

第一仙髄神経根障害もL5神経とならんで異常や圧迫を受けやすい部位です 。この神経の機能低下では、その支配域である足の外側の感覚鈍磨が生じます。

その他(馬尾神経・馬尾症候群)

上記の神経だけでなく、膀胱や肛門付近を支配している馬尾神経(※)が侵されると、お尻のまわりの感覚がおかしくなったり、尿がでにくくなったりとします。

腰痛や足の異常は整形外科以外(内科、外科、婦人科、泌尿器科など)の疾患でも発生しますので、血管病変があるかないかどうか、太もものつけねや、足首に通る動脈の拍動も左右差がないか確認します。

まれに腹部に出来る大動脈瘤でも腰痛の原因となることがあります。

(※)脊髄の第二腰椎下端から伸びている神経の束は、馬の尻尾と形が似ているために馬尾神経と呼ばれています。