慢性腰痛の定義とは?
広義の概念は、3ヶ月から4カ月以上、持続的に生じる痛みを意味するとされていますが、これについては明確なガイドラインはありません。
一口に慢性定義と言えども、明らかな原因がある場合や、不明な場合、または、患者さん本人の痛みの感じたかや、痛みを感じる部位など多様であります。
狭義では、腰や臀部に持続的或いは散漫的に生じる原因不明な痛みと言えます。
現代医学で考えられている原因は?
代表的と考えられる疾患には、ぎっくり腰、椎間関節症、椎間板ヘルニア、 変形性脊椎症、脊柱管狭窄症や、内臓疾患や内臓腫瘍、または手術の後遺症などがと考えられてます。
しかし、内臓疾患や腫瘍など明らかな原因が特定出来れば別ですが、それ以外の疾患については、明らかな因果関係が証明されたわけではありません。
現在では慢性的に痛む誘因は心的的・精神的な要因に影響を受けるのでないかとされています。
それは、 これまで定説とされていた脊柱の変形やヘルニア、或いは骨の棘によるものと痛みとは殆んど無関係である事が一部の研究から明らかにされているからです。
慢性化した痛みについて多くは、骨盤関節機能異常が解消されていない事に起因する事例がかなりあります。
その典型的な例が、急性のぎっくり腰を生じた後に寛解や悪化を繰り返す痛みです。急性を過ぎると、その後は痛みを感じない人もいます。
それは、生理的歩行や自然治癒力で仙腸関節の機能異常が解消されたか、もしくは異常があっても骨盤に負荷のかからない姿勢や仕事など生活習慣のある人です。
通常、考えられるのは後者であり痛みがないから仙腸関節の歪みが解消されたのではなく、負荷の掛からない生活習慣がおくれるから、または、元来より柔軟性のある体であるなど、代償運動が上手く働いていると考えられます。
代償運動は、骨盤の可動性の低下を補う運動です。
その補う運動をする代表的な関節は、股関節、膝関節、脊柱です。
股関節の回旋や脊柱の前湾・後湾、膝関節の変形で代償します。
この代償が上手く働いている間は痛みあまり感じませんが、数年或いは数十年後に膝・股関節・臀部などに重いだるさや痛みを感じ始める事がありますので、正常な骨盤運動がおこなわれているか、検査を受ける事をお勧めいたします。
症状は?
施術法は?
通常、病院で慢性化の原因がわからない例では対処療法になってしまいますので、薬やリハビリを 継続しても変化がみられない、慢性的な痛みが和らがない場合は骨盤の歪みに起因していることが大半です。
長期化した痛みでは、その変位も複雑になっていたり、仙腸関節でのロッキングが固定化 している例が多いため、単に矯正だけでなく、その後の養生も重要になってくると考えられます。
単に仙腸関節ロッキングだでなく、片側の寛骨が下方に変位していたり、関節接合面の癒合不全ある いは、外傷による過度の変位で慢性化している例は、難治性を示しますので、患者さん側の協力も必要になります。
上記のような変位パターンでは少し良くなると養生することをやめてしまはれるのですが、施術以上にその後の 管理が大切です。
骨盤の矯正と鍼灸後に自宅での注意事項と養生について十分ご説明いたしますので、正常は関節運動が確認出来れば通院していただく 必要も殆んど在りませんし、自宅しっかり養生できるなら全く通院は必要ないです。
初期に鍼灸により血流改善と免疫力をたかめる事で改善も早まります。
慢性状態と化した痛みがある場合には骨盤変位パターンも複雑になっきますので、その見極めも大切となります。
当院では、変位状態を十分に確かめ正確な矯正と鍼灸による施術法に、その後の生活面での指導など、再発防止に力を入れています。